宇都宮大、経営学位プログラム新設を検討 新中期計画

宇都宮大学は経営学に関する学位プログラムの新設を検討していることを明らかにした。2024年度の発足を目指しており、文部科学省と協議を始めた。現在は共同教育、工、農、国際、地域デザイン科学の5学部体制だが、地域の産業界や高校から経営学を学べる体制が求められていたという。
27年度までの教育や研究に関する中期計画「宇都宮大学アクションプラン2022-2027」の中に盛り込んだ。同大が新たな学位を設けるのは地域デザイン科学部が発足した16年度以来となる。設置形態は独立した「学部」とするか、既存の学部が連携し運営に携わる「学環」とするかを検討している。
アクションプランでは教育、研究、社会共創、組織運営の各分野で今後実行していく17の戦略をまとめた。社会人教育や研究成果の地域への還元などについても目標を示した。記者会見で池田宰学長は「地方国立大はいま、存在すべき組織かが問われている」と話した。
学生の学ぶ環境に関してはデジタルコンテンツを充実させ、授業の事前学習や事後学習に活用。対面授業では学生同士が身につけた知識を基に議論するといった教育も導入していくという。「教育のデジタル化は世界では必須項目の一つで、日本は遅れていた」(池田学長)とし、新型コロナウイルス禍で急速に広まった非対面方式を効果的に活用していく考えだ。