東北電力、省エネ型植物工場のサービス提供
東北電力は25日、植物工場と同社のエネルギー管理システムを組み合わせたサービスを同日始めたと発表した。太陽光発電や蓄電池の設備も有料で提供し、導入だけでなく販路拡大などの支援もする。2030年度までに東北電が提供するサービス分の累計で50億円の売り上げを目指す。

植物工場に関する研究開発を手掛けるプランツラボラトリー(東京・中央)と提携する。プランツ社の植物工場はビニールハウスと同じような設計だが、屋根に金属の層を設けることで太陽光の熱を反射。大規模な植物工場に比べてコストを抑えて短期間で導入できるのが特徴だ。
東北電が手掛けるエネルギー管理システムと合わせることで、室内の温度管理にかかる電力の省エネ化を進める。建屋のそばに太陽光パネルと蓄電池を置いて活用することもできる。サービスの提供は当面は東北6県と新潟県で、太陽光発電でまかなえない分の電力は東北電が供給する。植物工場本体以外のサービスで、30年度までに合計で50億円の売上高を目標に掲げる。
導入費用は標準モデルで数千万円規模とし、数億円単位以上のケースが多い大規模工場よりも低価格に設定した。農家だけでなく小売業者まで一貫した枠組みとすることで、安定した価格や品質で消費者に届けられるようにする。