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北関東の22年路線価、TX駅前・JR宇都宮駅東口が上昇

関東信越国税局は1日、相続税や贈与税の算定基準となる2022年分の路線価(1月1日時点)を発表した。北関東では次世代型路面電車(LRT)開業に向け再開発が進むJR宇都宮駅東口や東京へのアクセスが便利なつくばエクスプレス(TX)のつくば駅や守谷駅周辺の地価が前年に続き上昇。ただ、群馬では上昇地点がゼロとなるなど再開発の一服感や中心市街地の衰退も目立つ。

北関東の税務署別最高路線価が前年に比べ上昇したのは3地点。これまで上昇していた群馬の太田駅南口や草津町の湯畑前が横ばいとなり2地点減少。下落地点数は9地点(前年比1地点増)。横ばいは13地点(同1地点増)だった。

地価の伸びが続くのがつくばエクスプレス(TX)沿線だ。守谷駅の西口ロータリーは北関東3県で最高路線価の上昇率が最も高かった。価格は1平方メートルあたり17万円で、6.3%上昇。伸び率も3.1ポイント高まった。

守谷駅はTX沿線では流山おおたかの森駅(千葉県流山市)に次いで乗降者数が多い。不動産鑑定士の羽場睦夫氏は「店舗の出店意欲は旺盛だが用地がない」とみる。

つくば市のTXつくば駅前広場線も3.5%上昇で前年より1.7ポイント高い。8年連続で茨城県内の路線価で最も高い地点となった。つくば市の人口は25万人を超え、なお増加傾向にある。「住宅地の充実を背景に商業施設の出店は続き、今後も地価は沈静化しないだろう」(羽場氏)という。

宇都宮市のJR宇都宮駅東口駅前ロータリーは3年連続で上昇し31万円となった。3.3%上昇したが、伸び率は0.1ポイント低下。21年12月に脳や神経の治療に対応する高度専門病院がオープンしたほか、22年8月には新たな商業施設「ウツノミヤテラス」の開業も控える。不動産鑑定士の鈴木健司氏は「商業集積度の向上が期待され、地域的発展が見込まれるので土地需要は高い」とみる。

一方で、再開発の一服感も表れた。JR高崎駅西口の高崎市八島町は2年連続の横ばい。価格は1平方メートルあたり46万円で北関東トップを守ったが、「駅周辺で進んでいた再開発が一段落し、開発の影響が弱まってきている」(不動産鑑定士の福田清隆氏)。

高崎駅の周辺では芸術劇場やコンベンション施設などの開発が進み、最高路線価は20年まで4年連続で上昇していた。しかし新型コロナ流行によるオフィス需要の低迷を受け、駅東口の高層複合ビルの建設計画が延期に追い込まれた。

前橋市の中心市街地にあたる本町2丁目は8年連続で横ばい。福田氏は「オフィス街なので繁華街と比べてコロナの影響は小さい。空室率や賃料水準も変わらず、大きな変化は出ていない」とみる。

栃木県小山市の小山駅西口ロータリーも横ばいが続いており、5年連続となった。商業エリアが東側に移っているほか、「栃木では自動車でアクセスしやすい幹線道路沿いの商業地の方が立地として好まれる」(鈴木氏)という面もある。

水戸市の水戸駅北口は前年の横ばいから下落に転じた。新型コロナの影響で飲食店などは営業自粛に追い込まれ、駅前オフィスビルの空洞化も進んでいる。ただ、羽場氏は「商用地としては価格が落ちすぎており、今後は住宅地としての需要も見込める」として下落には歯止めがかかるとみる。

群馬の税務署別最高路線価は6地点が横ばい、3地点(富岡市富岡、桐生市末広町、藤岡市藤岡)が下落し、上昇はゼロだった。「郊外への大型店進出などで顧客が流出し、中心市街地が衰退している影響が顕著に出ている」(福田氏)という。

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