プロテイン製造のアルプロン、島根本店の工場をDX化
プロテイン製造・販売のアルプロン(東京・港)は島根本店(島根県雲南市)の工場に、IT(情報技術)を活用した製造管理システムを導入した。生産の進捗状況のリアルタイム監視や製造データの自動入力など工場のデジタルトランスフォーメーション(DX)を進め、30%程度の省力化を実現した。

製造管理システムは事業費約3000万円で、うち1000万円はしまね産業振興財団(松江市)の助成金を活用した。アルプロンは大手が受注しないような少量注文にも対応するのが強みだが、「これまで多様な製品に手書きで帳票に記録するのに多くの手間がかかっていた」(坂本雅俊社長)という。バーコードなどによる自動入力の導入で、大幅な省力化や記入ミスの防止、作業者の精神的負担の軽減に結びつけた。
進捗状況のリアルタイム監視で、これまで状況把握のため頻繁に工場内で開催していた打ち合わせの回数も減少した。省力化により、従来外注していた一部生産を内製化できたとしている。「中小企業の食品会社のシステム導入の先進事例として地元他社の工場見学を受け入れ、参考にしてもらいたい」と同社長は話している。