公立小松大学、実験用の人工降雪装置 大学院生が開発
公立小松大学(石川県小松市)の大学院生が中心となり、実験用の人工降雪装置を開発した。学内にある零下20度の低温室で、純度の高い冷たい水を空気と混ぜて噴霧し、凍らせる仕組みで、1時間に1~2キログラムほどの雪を製造できる。スキー用品などの研究に必要な雪を使った実験に活用する。

生産システム科学部の香川博之教授の指導のもと、大学院1年生の山崎裕矢さんと竹内迪哉さんが開発した。幅2.5メートル、奥行き3.6メートルの低温実験室を活用した。小さい粒の水を吹き付ける際、空気を振動させて刺激を与えるなどの工夫をしたという。
スキーやスノーボードの研究には、雪面の摩擦などを分析することが重要になる。実験室に雪の斜面をつくるため、多量の雪が必要となる。新しい装置では、実験に適した大きさや形が均一のものができるという。
香川教授は「スキー場には人工降雪装置があるが、実験室で使うことができるコンパクトな装置はない」と話す。雪を多く使う実験をする場合、スキー場に出向くなど手間がかかっていた。