岩手銀行、年間4%の賃上げへ 約30年ぶりの上げ幅
岩手銀行は23日、基本給を底上げするベースアップ(ベア)などにより、約4%の賃上げを実施する方向で労働組合と協議に入った、と発表した。実現すれば約30年ぶりの引き上げ幅となる。初任給の引き上げも申し入れており、同行は「物価上昇で影響を受けている従業員の生活を守るとともに、優秀な人材の確保につなげたい」としている。

賃上げと初任給の引き上げはいずれも4月から実施する予定で、賃上げは昇給などを除いた分で年間約4%とする。初任給については一律で1万5000円引き上げ、大卒で22万円、短大卒で16万6000円、高卒で15万3000円などとする。
このほか、従業員持ち株会信託型ESOPも導入する。同行が持ち株会に加入する従業員を対象とする持ち株会信託を設定。同信託は持ち株会が取得する見込みの同行株を一括取得し、その後に一定の金額で持ち株会に売却する。
株価が上昇して信託期間終了時に一括取得した株式を持ち株会に売却しきれずに信託内に財産として残った場合、その財産を持ち株会加入者に分配する。これにより、中長期的な企業価値の向上と福利厚生の拡充を図る。
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