アシードHD、東広島で缶チューハイ製造 12億円投資
飲料製造と自動販売機の運営を手掛けるアシードホールディングスは、缶飲料の製造を担う子会社、宝積飲料(広島県東広島市)の志和工場(同)の炭酸缶の充填設備を刷新する。12月に着工、2023年春に稼働させる予定。缶チューハイなどの需要が拡大を続けており、同工場の炭酸飲料の製造能力を倍増させる。
宝積飲料は主にソフトドリンク製造を担ってきた。今回の刷新で250ミリリットル缶に加え、350ミリリットル缶や500ミリリットル缶などの充填も可能にし、缶チューハイなどのRTD(レディー・トゥー・ドリンク)を生産できるようにする。投資額は約12億円。炭酸飲料の生産能力は年間200万箱(1箱は350ミリリットル缶換算で24本)から400万箱へと倍増する見通しだ。
アシードHDは自社ブランドも持つが、大手メーカーや大手小売店の缶飲料のOEM(相手先ブランドによる生産)が多い。缶チューハイなどの製造は子会社のアシードブリュー(広島県福山市)の宇都宮飲料工場(栃木県下野市)で手掛けていたが、西日本の顧客にも栃木県から製品を運ばなくてはいけないなど効率が悪かった。
飲料製造はほぼフル稼働の状態が続いている。生産能力を増強するとともに、缶チューハイを東西2拠点で製造できる体制を築き、物流を効率化する。