埼玉・越生の佐藤酒造店、東洋大学と連携の日本酒発売

東洋大学(東京・文京)の理工学部生命工学研究室と佐藤酒造店(埼玉県越生町)が産学連携でホトケノザ(別名サンカイグサ)の花酵母を使った日本酒を開発した。ホトケノザの花酵母を使った日本酒は非常に珍しく、これまでにない芳香を楽しめるという。数量限定で佐藤酒造店の店舗や通販サイトで発売したほか、同大の卒業生が代表を務める企業の返礼品付き募金「Team TOYO募金」でも取り扱う予定。
新商品「越生梅林 エスティ」は応用微生物学を研究する東洋大学理工学部の峯岸宏明准教授と同大卒業生で佐藤酒造店専務の佐藤徳哉氏がタッグを組んで発売にこぎつけた。アルコール分15度で、米は埼玉県産の彩のきずなを使った。720ミリリットル入りで、販売価格は2000円。500本を限定販売する。
峯岸准教授は自然界で糖が存在する花に着目し、花から分離された花酵母の研究をスタート。大学院生らとともに川越キャンパス(川越市)に自生する寒ツバキ、スミレなど200種類以上の花・木の実を集め、それら野生酵母を使って試験した結果、ホトケノザから分離した酵母が適していることを発見したという。
峯岸准教授は「ろ過した生酒を味見したが、多少酸味がありつつも非常にバランスが良いお酒でこれまでにない芳香がする」、佐藤専務は「酸味と味わいがあり、おかんより冷酒に向いた酒になった」とコメントしている。
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