東北大学、国際教養大学と連携協定 相互履修や共同研究

東北大学と国際教養大学は22日、包括連携協定を締結した。両大学が実施している英語での授業科目を相互に履修し単位が取得できる制度を創設するなど、教育、研究、地域・社会貢献などの分野で連携する。互いの大学が持つ強みやネットワークを共有し、東北の地から次のグローバル社会を担う人材の輩出を目指す。
連携の第1弾として、東北大に今春入学予定の約20人が秋田市にある国際教養大キャンパス内の宿舎に2週間滞在し、英語で多文化社会に関するトピックスなどを学ぶ研修プログラムを実施中だ。今後1年程度の調整期間を経て、2024年度にも各分野での具体的な連携策を実施していく。
教育に関する連携では、学期単位で学生を交換したり、学生が共同でフィールドリサーチを行ったりすることが想定されている。国際教養大が持つ海外のリベラルアーツ大学とのネットワークと、東北大が持つ海外の研究大学のネットワークを共有、活用することにより、学生の留学機会を拡大することなども検討する。
東北大の大野英男総長は「グローバル時代の共通言語である英語による教育・研究の相互乗り入れ、海外ネットワークの共有によって双方が持つ強みをさらに強化してく」と語った。国際教養大のモンテ・カセム学長は「両校は違いがあるからこそ面白い。新しいものが生み出せる」と話した。