東京・墨田区、すみだ水族館のペンギンに特別住民票

東京都墨田区の山本亨区長は22日、すみだ水族館(東京・墨田)で生まれたペンギン20羽に特別住民票を発行した。同日に開業10年を迎えた水族館に対し、山本区長は「地域の魅力向上に寄与しただけでなく、アオウミガメの保全活動やいろいろな調査研究の成果を教育活動に生かしてくれた」と感謝を述べた。

名倉寿一館長は「完全屋内型で人工海水を使う前例のない施設のため運営が大変だった。初めてペンギンの赤ちゃんが生まれたとき、自信が持てるようになった」と振り返った。水族館はペンギン飼育を生かした地域活性化プロジェクトを始め、第1弾としてペンギンのキャラクターの入った婚姻届を墨田区に寄贈した。区は区役所などで配布する。

また、東京都小笠原村の渋谷正昭村長が同日に水族館を訪ね、村の豊かな自然を紹介したほか、アオウミガメの赤ちゃんの甲羅の大きさを測定した。渋谷村長は「区部から船で往復2日間と気軽に来られないが、水族館で小笠原の海を再現した水槽を見られる。これからも連携が続くことを願っている」と話した。
すみだ水族館は小笠原村からアオウミガメの赤ちゃんを約1年間預かり、外敵に襲われにくくなるまで育ててから海に放流する活動をしている。