リニア地上部に防音フード 山梨県内区間で
リニア中央新幹線の開業を目指すJR東海は21日、山梨県内の地上区間(約27キロ)の約8割に「防音・防災フード」を設置する方針を明らかにした。同社の宇野護副社長が同日、甲府市内で山梨県の長崎幸太郎知事や沿線自治体の首長らに説明した。
長崎氏は昨年9月、騒音や富士山噴火時の降灰の影響を懸念してフード設置を要望しており、報道陣に「誠意ある対応を評価し、感謝する」と述べた。
山梨県内の約83キロのうち大半はトンネル区間だが、3分の1の約27キロで地上を走る。そのうち8割に、全体を覆う高さ約8メートルのフードを設置。残り計2割に当たる県内10カ所の区間は、換気の必要性などからフードではなく、高さ2~6メートルほどの防音壁を設置する。
噴火時の降灰が想定されるが、同社は「防音壁区間は2割に限られ、除去作業により、噴火後も運行継続は可能だ」としている。〔共同〕