ヤマハ発動機、大型船外機の生産能力15%増 26年までに

ヤマハ発動機は船の外付けエンジンである船外機の大型機種の生産能力を、2026年までに24年比で15%引き上げる。21日、日高祥博社長が日本経済新聞などの取材に対し明らかにした。大型船外機は北米などでのアウトドアレジャーの活況で需要が膨らみ、供給が追いついていない。24年までに進める生産能力増強をさらに上積みする。
出力150馬力以上の大型船外機について生産能力を引き上げる。ヤマハ発は北米など主要市場での船外機の大型シフトを受け、24年までに18年比20%の生産能力増強を順次進めている。ただ20年からの新型コロナウイルス禍のもと「密」を避けられるアウトドアレジャーの人気が高まったことで、供給不足が続いている。
「需要の読みが甘く、想定以上に大型船外機へのシフトが進んだ」(日高社長)。北米市場でのシェア低下にもつながっているため、能力増強の追加を決めた。大型船外機は静岡県内で製造しており、組み立てを担う袋井南工場(袋井市)や部品を製造する磐田南工場(磐田市)、浜北工場(浜松市)にそれぞれ設備投資する。
二輪車部品を主力とする浜北工場は従来、二輪事業の構造改革の一環で24年末に閉鎖予定だったが、大型船外機向けの部品供給を増やすために閉鎖を25年末へと1年延期した。閉鎖後は本社工場(磐田市)に生産を移す。
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