ダイトーケミックス、半導体材料増産 福井県に報告

ダイトーケミックスは福井工場(福井市)に新棟を建設し、半導体向けの感光性材料の生産能力を2.5倍に引き上げる。21日、永松真一社長が福井県庁を訪れ、中村保博副知事に報告した。投資額は約28億円で、2023年3月の完成を目指す。
同工場で生産する感光性材料はスマートフォン向けなどの微細な半導体に回路を書き込む際に使うレジスト(感光材料)の主要原料だ。世界的な半導体不足に対応し、顧客の レジストメーカーからの要望が強いとして設備投資を決めた。
同社は1998年に福井工場を新設。産業団地「テクノポート福井」内の9万1000平方メートルの敷地に3つの工場がある。敷地内に延べ床面積約1700平方メートルの3階建ての新棟を建設し、感光性材料を増産する。23年3月の完成後に徐々に稼働率を上げ、フル生産時の従業員数は現在より7割多い約80人にする計画だ。
永松社長は「顧客からも生産能力アップの要望が強い。このタイミングで設備投資しなければ、半導体需要の伸びを支えていけないと考えた」と話し、今後も福井工場内で新工場建設を含めた増産投資を検討しているという。
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