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明利酒類、消毒液を24日発売 公衆衛生にアルコール活用

水戸市の酒造会社、明利酒類はアルコールを使った医薬部外品の手指消毒液「MEIRIの消毒」を24日に発売する。厚生労働省から薬事承認を得た。新型コロナウイルスなどの感染症リスクに対応し、酒造りで160年の歴史を持つ老舗酒造会社が公衆衛生分野に本格参入する。

製品は1リットル(参考価格で税抜き1100円)、5リットル(同3500円)、20リットル(同1万1000円)。大量のアルコールを扱う強みを生かし、医療・福祉施設や学校、自治体が使いやすいよう価格を抑えた。酒類卸のほか自社サイトで予約を受け付けており、今後は楽天グループの電子商取引(EC)サイトでも販売予定だ。

除菌剤にも転用できる食品添加物として販売中のアルコール製剤「MEIRIの除菌 MM-65」と同様、東京などを拠点とするデザイン支援会社のI&CO(アイ・アンド・コー)がブランディングを手掛けた。両社による一連のプロジェクトは日本デザイン振興会の2021年度グッドデザイン賞を受賞した。

明利酒類は5月、本社工場内に約1億2000万円を投じ、クリーンルームを備えた医薬部外品の新工場を完成させた。本社工場にある18万1000リットル級のアルコールタンク2基の原料を使い、新工場で充塡や包装をして出荷する。

プロジェクトの中心となった加藤喬大社長室長は「新型コロナ特需を狙ったわけではない。さまざまな感染症の発生に備え、数十年単位で公衆衛生を支える商品に育てる」と話す。

明利酒類は江戸期末期の安政年間に創業した加藤酒造店が前身。純米吟醸酒「副将軍」や梅酒「百年梅酒」のほか、調味料なども販売している。

消毒液が品薄だった20年3月にアルコール度数65%のウオッカを発売したところ注文が殺到した。翌4月にはアルコールの新たな活用法を探る社内組織「チームMEIRI」を新設。「MEIRIの除菌」を茨城県内の自治体や小中学校に寄贈し、同年6月に本格生産と法人向けの販売を始めた。医薬部外品への参入でさらなる需要開拓を図る。

同社医薬部外品事業部の山中隆央チームリーダーは「承認取得に加えて社内体制をどう確立するかが難しかった」とした上で「安心・安全を提供しないとお客さんを呼べない時代」と公衆衛生ニーズは衰えないと強調する。酒類事業で蓄積した技術と供給力を生かし、総合アルコール企業への転身を図る。

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