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「移住承継」ネットで公募 鳥取県、7月から

鳥取県は事業承継をしたくても後継者がいない事業者と、事業を始めてみたい人材を公募形式でインターネット上で結びつける取り組みを7月ごろから始める。特に県外からの移住者による「移住承継」を主眼に据える。事業承継の取り組みを人口減少対策にもつなげていく。

県は事業承継のマッチングサイト「relay(リレイ)」を運営するライトライト(宮崎市)と連携し、同サイト内に鳥取県の特設ページをつくった。7月ごろから後継者を探す事業者の情報を実名で一般公開し、マッチングにつなげていく。

事業内容を記事風にわかりやすく取り上げ経営者の写真なども添える。商品や事業内容への経営者の思いが伝わるようにする。

都会から地方への移住を希望する人にとって、移住後の収入への不安が大きいことが多く、事業承継と組み合わせることで、スムーズに移住が実現できるとみる。8月には鳥取へ移住して起業したり、事業承継したりすることに関心を持っている人と県内の後継者不在の事業者を直接引き合わせるツアーも予定している。10月ごろには実際に事業承継をした経験者を講師にしたワークショップを首都圏で開催することも企画する。

帝国データバンク鳥取支店が2018年10月から21年10月に鳥取県に本社を置く943社(全業種、法人・個人を含む)を対象にした調査では、後継者不在率が74.9%と全国で最も高かった。売上高の規模が1億円未満が81%を占め、従業員数も10人未満が最も高い79.1%と中小零細の事業者が多いことが分かった。

県が連携するライトライトのマッチングサイトは20年にサービスを開始。同年の成約率は80%だったという。事業者の実名をオープンにしたうえで、後継ぎ希望者を募る。後継者を募集する事業者側に手数料はかからず、マッチングが成約した場合に、後継ぎ側が手数料を支払う。

金融機関などが事業承継やM&A(合併・買収)の仲介サービスを提供している。県は銀行などへの手数料を支払うことも難しいような中小零細の事業者を主なターゲットに据えることで、「民業圧迫にならないようにしていく」(商工労働部産業未来創造課)という。

平井伸治知事は「中山間地の飲食店など、これまでの人的ネットワークで見つからなかった担い手を見つけ出せるようになり、雇用やのれんが守れるようになる」と期待する。

県内では高齢の夫婦だけで運営している和菓子店など、地元でファンの多い店が多くあるが、体力的にも限界に達して地域に惜しまれつつ廃業をせざるをえないといったケースが少なくない。そうした事例で、手数料の負担なく情報を公開し、全国の移住希望者から後継ぎを探すことで事業承継を図っていく。(毛塚正夫)

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