秋田の東光鉄工とFCNT、インフラ警備の市場開拓
鉄骨加工の東光鉄工(秋田県大館市)はFCNT(旧富士通コネクテッドテクノロジーズ、神奈川県大和市)と連携し、社会インフラ分野の市場を開拓する。両社が強みを持つドローン(小型無人機)、人工知能(AI)を搭載したカメラの新技術を活用する。インフラを支える設備や建物などを警備・監視する市場を共同で切り開く。

ドローン市場は成長を続け、その活用は様々な分野で拡大している。両社は互いの技術を組み合わせることで、ダムや港湾、発電所など社会インフラをドローンで空撮した映像を解析。テロ対策など安全保障上の観点からも不審物、不審者の有無など異常をいち早く検知することが重要になるとみる。
また、遠隔地からの土木建設現場の状況把握や、災害時に避難が遅れて現場に取り残された住民らの発見にも役立てられる。電力会社やゼネコンのほか、国土交通省といった省庁や政府機関などで採用を目指す。
東光鉄工は2015年9月にドローン開発を担うUAV事業部を立ち上げ、産業用ドローンの研究・開発を始めた。今年3月には東光UAV研究所を新設した。農薬散布用や災害現場などを想定し、風雨に強いドローンを開発・製造してきた。
FCNTは富士通や東芝の携帯電話部門がルーツ。高速通信規格「5G」に対応し、AI搭載のカメラ技術が特長で、高精細な映像をカメラ内部のAIでリアルタイムに解析できるなどの強みを持つ。