静岡ガス、インドで天然ガス供給事業 現地企業に出資

静岡ガスは20日、インドで天然ガス供給事業に参入すると発表した。現地で天然ガスを供給するIRMエナジー(グジャラート州アーメダバード)に出資・業務提携することで同日、基本合意した。静岡ガスは国内で培った省エネ技術をIRMエナジーに提供し、産業用天然ガス需要を開拓する。静岡ガスの海外事業展開は4カ国目となる。
IRMエナジーは2015年の設立。インド西部グジャラート州と北部パンジャブ州の計3地域で、都市ガス導管を通じて天然ガスを供給している。静岡ガスは22年1月に業務提携契約を締結し、同社株式の一部を数億円で取得する。出資比率は公表していない。
静岡ガスはガスを燃料に電気と熱を作るコージェネレーションシステムなどの技術を提供し、IRMエナジーの産業用天然ガスの供給先と供給地域の拡大を支援する。
インドは経済成長に伴う大気汚染や低炭素化に対応するため、30年までに1次エネルギー消費に占める天然ガスの割合を15%に高める方針で、クリーンエネルギーとして需要が高まっている。
静岡ガスは15年にシンガポールとタイで事業を開始し、インドネシアでもエネルギー事業を手がける。東南アジア以外の国への進出は初めて。