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「ハマベジ」団地で出張販売、地産地消めざす JA横浜

横浜農業協同組合(JA横浜、横浜市旭区)が地産地消や都市農業の活性化に向けて販路拡大に取り組んでいる。団地での出張販売やネットスーパーでの販売など、地域の生産者と消費者をつなぐサービスが目立つ。JA横浜は「これまで接点のなかった新しい顧客を開拓し、農家の所得向上にもつなげたい」としている。

「横浜産の大根ですよ」。横浜市戸塚区の都市再生機構(UR)の団地「コンフォール上倉田」の敷地内に昨年12月中旬、JA横浜の移動販売車「ハマっ子マルシェ」が止まっていた。70代の住民女性は「スーパーで重い野菜を買って持って帰るのは大変なので、出張販売は助かる」と話した。

JA横浜は昨年11月から移動販売車を導入。現在、横浜市内でURが運営する6団地で出張販売を行っている。月1~3回、6団地を3グループにわけて1日2団地を訪問。野菜や果物のほか、肉や卵、お菓子なども売っている。販売員は「お米もほしいとよく言われる」と話す。

きっかけは、JA横浜が横浜市役所内で毎週木曜日に行っている出張販売。その人気ぶりにURが目を付け、2020年11月、団地住民の買い物支援策などでJA横浜と連携する協定を結んだ。当初は横浜市港北区内の団地だけだったが、現在は6団地に拡大。1台1500万円かかる移動販売車も購入した。

JA横浜は市内に13カ所の直売所「ハマっ子マルシェ」を運営しているが、地域の生産者が地域の消費者に食材を販売する機会を増やすため出張販売を始めたという。

課題は団地間の移動に時間がかかること。比較的に近い範囲内で対象団地を拡大できれば販売量が増え、収益性も上がる。移動販売車の増加も視野に入ってくるという。URも新型コロナウイルスの感染拡大で外出が難しくなっている住民の声などを踏まえながら対象団地の拡大を検討している。

一方、JA横浜は21年8月にクックパッドと提携し、同社が運営する生鮮食料品のネットスーパー「クックパッドマート」で農畜産物を販売している。

クックパッドマートは、精肉店や鮮魚店などの専門店や農家の商品を購入できるサービス。利用者はスマートフォンの専用アプリから商品を注文でき、地域の店舗や施設などに設置された生鮮宅配ボックス「マートステーション」で受け取ることができる。個々の農家が持ち込んだ農産物をJA横浜が買い取り、クックパッドマートを通じて販売する。JA横浜は「若年層にアプローチできるネット販売を通じて地産地消をさらに進めたい」と期待している。

横浜市内の総農家数は約3400戸(15年)で年々減少している。全体の58%が耕作面積30アール以上か販売金額年間50万円以上の農家だが、農業だけで生計を賄っているのは全体の26%。全国の農業環境と同様に高齢化と担い手不足が課題となっており、都市農業を活性化させるためには新しい販路の拡大や農家の所得収入の向上が求められている。

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