「6選出馬か、政治家引退か」近く判断 徳島・飯泉知事

徳島県の飯泉嘉門知事は20日の定例記者会見で、4月の知事選は「出馬するか、政治家を引退するか、どちらかの選択になる」との考えを示した。多選批判もある中で6期目を目指すのか、任期切れをもって政界を退くのか。2月9日に始まる県議会2月定例会もにらみ、近く進退を表明するとみられる。
飯泉知事はこれまで「目下の感染症と経済対策にめどがついた段階で、自身の考えを説明する」と述べ、進退に関する明言を避けてきた。ただ16日以降、県庁内で複数の団体から断続的に出馬要請を受けており、これが6選に向けた「地ならし」との見方が広がっている。
知事は20日の記者会見で「県民からは『知事として引き続き国難に対応してほしい』との声が数多く寄せられている」と述べ、出馬への意欲をのぞかせた。一方で「自分が県民の期待に応えられないと判断した場合は、今期をもって政治家を引退する。国政(選挙)にも出ない」と明言した。
飯泉知事は2021年秋の衆院選で、いったんは国政転身の意向を固めつつ、最終的に断念した経緯がある。
4月の徳島知事選を巡っては、自民党の三木亨・前参院議員と後藤田正純・前衆院議員、岸本泰治・元県議が立候補する考えを表明している。