芸備線、地元自治体と利用促進策協議へ JR西日本
広島県北部を走るJR西日本のローカル線、芸備線の存続をめぐって関係自治体の危機感が高まっている。広島、三次、庄原、安芸高田市でつくる芸備線対策協議会は19日に存続のための利用促進策への協力をJR西に要請した。
JR西広島支社の蔵原潮支社長は20日の記者会見で「少しでも早く具体的な(利用促進の)成果を」と指摘。実務レベルでの協議に応じる姿勢を見せた。
19日に対策協議会が出した要請書では、駅舎の活用や特別車両による貸し切り列車の運行、利用者が使いやすい乗車券の設定などを、沿線施設などと関連づけた利用促進策を策定したいとして、JR西側に協力を要請した。
蔵原支社長は記者会見で「総論で終わることなく、各論で実現につながっていければいい」として、首長の会合とは別に利用促進策を実務レベルで協議する場を設けてもらえれば、これに参画する姿勢を示した。
JR西の長谷川一明社長は2月に具体的な路線名を挙げずにローカル線の廃止も視野にいれて路線を見直す考えを表明。中国地方では2018年に島根、広島を結ぶ三江線が廃止されており、同じく両県を走る木次線などの沿線自治体でも存続を危ぶむ声が出ている。