北陸鉄道、路線維持で行政と協議を検討 収益改善難しく
北陸鉄道は19日、路線バスと鉄道の維持に向けて県や沿線自治体との協議を検討する方針を明らかにした。新型コロナウイルス感染症の影響で利用客が減少し、財務状態が急速に悪化しているからだ。特に鉄道事業は慢性的な赤字が続いており、バス路線の縮小などを通じて事業の見直しを急ぐ。

鉄道事業は自社単独での運営が難しいとして、自治体へ支援に向けた協議を働きかける。記者会見した宮岸武司社長は「赤字支援なのか、上下分離なのか、第三セクターなのか、鉄道路線が一体どうあるべきなのかを早急に議論する必要がある」と強調した。
バス事業は路線バスで減便や運行取りやめ、運賃や割引サービスを見直す。ただ、通勤や通学など生活インフラとしての路線維持が求められると想定されることから、こちらについても自治体の支援を求める。
同日発表した2021年3月期の連結決算によると、最終損益は20億円の赤字(前の期は4億100万円の黒字)だった。最終赤字は20期ぶりで、過去最悪。自己資本比率は前の期の41%から悪化し、30%を切る見込みという。

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