JFEエンジ系のバイオマス発電所、仙台市で事業開始

JFEエンジニアリングなどが出資する東北バイオフードリサイクル(TBFR、仙台市)は18日、食品廃棄物を使った発電プラントの事業開始を発表した。JR仙台駅など駅ナカや事業者から日量最大40㌧の食品廃棄物を受け入れ、発生したメタンガスで発電。一般家庭1500世帯分に相当する年間6500メガワット時の発電量を見込む。
TBFRはJFEエンジニアリング子会社のJ&T環境や東京ガス、JR東日本などが共同出資して2019年11月に立ち上げた。仙台市郊外の蒲生地区にあるプラントは20年9月に着工し、21年11月に完成。2月から段階的に稼働していたが、18日に本格的に発電を始めた。
同発電所では、宮城県の自治体や出資会社であるJR東の駅ビルなどで発生した食品廃棄物を集め、微生物を使ってメタンガスを発生。発電した電力は東北電力に売電するとともに、一部はJFEエンジ系の新電力、アーバンエナジー(横浜市)に卸す。年間に3000㌧規模の二酸化炭素の排出減につながる。
今後は、メタンガスを発生させた後に残った「発酵残さ」を肥料化するなどし、農地で活用する事業を進める計画。