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神奈川の免許更新、認知検査予約難 民間企業が会場提供

高齢ドライバーの増加で運転免許更新時の「認知機能検査」の予約が取りづらい状況が続く。神奈川県内での検査は県警運転免許センターか自動車教習所で受けられるが、2021年12月時点で平均3カ月待ち。県警は企業に協力を求めて検査場所の拡大に乗り出している。

免許を更新する75歳以上に認知機能検査が義務づけられたのは09年。検査で認知症の恐れがあると判断された場合、一定の違反歴がある人は医師の診察を受け、認知症と診断されれば免許取り消しや停止となった。17年以降は認知症の恐れがあると判定された場合、違反歴がなくても医師の診察を義務づけている。

検査は免許更新期間が終わる日の6カ月前から受けられる。神奈川県の場合、検査会場は横浜市旭区の県警運転免許センターか、県警が委託している県内各地にある40の自動車教習所。ただ、高齢ドライバーの増加で、全国的に検査の予約が取りづらいことが課題となっている。

県内のある自動車教習所の担当者は「現在、検査の予約は2カ月待ち。高齢者は電話での相談や予約が多いため人手もかかる」と話す。新型コロナウイルスの感染対策で1回の検査あたりの定員を減らしていることも影響しているという。

県警は高齢者向けの相談業務などを拡充するため、21年に高齢運転者支援係を設置。22年4月からは支援室に格上げし、職員を31人から42人に増員した。

検査会場の拡大も課題だ。神奈川県の場合、県警運転免許センターは1カ所しかない。東京都の場合、3カ所の運転免許試験場など計5カ所の警視庁施設で検査が受けられる。このため、県警は民間企業に対しても検査会場提供の協力を求めている。

自動車ディーラーの神奈川トヨタは4月20日、相模原市中央区の「トヨタモビリティ神奈川 淵野辺店」を検査会場として初めて提供した。県警が職員を派遣して高齢ドライバーに検査を実施。同社は21年8月、県警との間で「高齢運転者等の支援に関する協定」を結んでおり、今後も検査会場の提供を検討していく。

あいおいニッセイ同和損害保険も22年3月、県警との間で交通安全活動に関する協定を結び、県内の営業所で検査会場として適する場所選びなどを進めている。高齢者が多い地域や検査会場に行くまで時間がかかる地域を中心に調整しているという。

これから「団塊の世代」(1947~49年生まれ)が75歳以上になり、免許更新時の認知機能検査の対象者になる。高齢ドライバーの増加を受け、各地では認知機能検査へのタブレット端末の導入や予約のコールセンター開設などの取り組みも進んでいる。

13日には、一定の交通違反歴がある75歳以上のドライバーに運転技能検査(実車試験)を義務化することなどを柱とした改正道交法が施行された。高止まりが続く高齢者事故の抑止に一定の効果があると期待されている。

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