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電球で高齢者見守り NTT西日本とCPU、金沢で実証事業

金沢市で情報通信技術(ICT)を駆使し、独り暮らし高齢者を見守る実証事業が始まった。高齢者宅の電球の点灯・消灯情報をもとに異常を把握し、遠隔地の家族と町会長らが情報共有する仕組みで、NTT西日本とソフト開発のシーピーユー(CPU、金沢市)などが連携する。コロナ禍に対応した現実的で効果が高い見守り手段の構築を目指す。

実証に使うIoT電球。一般的な電球と交換するだけで設置できる

金沢市中心部に近い野町。あらゆるモノがネットにつながる「IoT」電球が、独り暮らし高齢者19世帯のトイレなどに設置された。この電球はNTTグループの高齢者見守りサービスで実績があり、点灯・消灯情報をその家族が閲覧できる仕組みだ。野町社会福祉協議会が見守りについて、NTT西日本に相談したのが実証のきっかけとなった。

IoT電球が8時間連続点灯したり、24時間消えたままだったりすると異常と判断する設定だ。遠隔地にいる家族(または親族)、町会長と民生委員の3人を「見守りチーム」に設定、それぞれのスマートフォンにアラームで通知する。3人が情報共有し、必要に応じて高齢者宅に駆けつける。「私が確認に向かいます」「○○さん、お願いします」といったチャットのやり取りもできる。

この仕組みを支えるのが、CPUの町内会向けICT支援アプリ「結ネット」。石川県野々市市や金沢市の町内会などが導入し、電子回覧板や行事の出欠確認などに役立っているシステムだ。町内会の限られたメンバーがやり取りできる機能を活用し、見守りチームの情報共有に使う。

実証は8月上旬からスタートし、2022年3月までを予定する。野町社会福祉協議会の担当者は「電球の異常情報があった場合は、民生委員らが電話したり、親族の方と相談してご自宅を訪ねたりした」と話す。電球を設置する場所、アラームで通知する条件などを確認し、本格的な導入を模索する。

NTT西日本は「親族だけの見守りから、地域で見守ることができる。このモデルが成功すれば、各地に広げることも可能」(北陸支店)とみている。CPUも実証の成果をみながら、他の地域への導入を模索する。薮野繁ICT事業部長は「しかるべき人に伝える結ネットの役割を更に幅広く活用できるよう、他の機器やシステムとの連携を積極的に行っていく」としている。

町内会長を経験した野町社会福祉協議会の理事は「町会長の大きな仕事の一つが、独り暮らしの方の見守り。夜、電気がついたままか、新聞がたまっていないか、心配になる方は多い」と指摘する。コロナ禍で自宅などの訪問も難しくなっており、ICTの活用が重要とみている。

(石黒和宏)

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