医薬品製造や臨床試験でDX 富山の産学官連携組織
富山県は17日、医薬品分野の産学官連携組織「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアムの検討会を開いた。コンソーシアムは2023年度から、富山県立大学で医薬品の製造過程の、富山大学で臨床試験のデジタルトランスフォーメーション(DX)について、課題検討の取りまとめや試験を実施する。

検討会では22年度の事業状況と23年度から始める事業を報告。富山大や県立大、県薬事総合研究開発センター、県内の医薬品企業が連携して運営する教育プログラムや、今後成長が見込まれるバイオ医薬品関連の人材育成の事業案も発表した。いずれも学生以外に社会人の学び直しも想定する。
同コンソーシアムは国の交付金による支援が22年度で終わり、23年度からは同県の支援のみとなる。県が同コンソーシアムに計上した23年度の予算は3億1519万円。
一方、富山県薬事審議会が同日開かれ、富山大学薬学部の酒井秀紀学部長が引き続き会長に選ばれた。同審議会は22年12月に委員が新たに選ばれてから初めての開催。コンソーシアムの活動のほか、配置薬の広貫堂(富山市)に出した行政処分の概要や医薬品不正製造の再発防止策、県内の薬剤師確保などについて説明した。