神奈川県、企業の転入超過数が全国1位 21年は146社

2021年に神奈川県内に転入した企業数から転出した企業数を差し引いた「転入超過」は146社で、都道府県別で全国1位だったことが帝国データバンク横浜支店の調査でわかった。新型コロナウイルス禍でテレワークが普及したことなどをきっかけに本社機能を東京から移す動きが広がっている。
同支店によると、21年に県内に転入した企業数は327社で、東京都(571社)に次ぐ2位。20年よりも86社増え、09年以来の300社超えとなった。一方、転出した企業数は181社だった。神奈川県が転入超過で全国1位となるのは2年ぶり。2位は埼玉県の111社で、3位は千葉県の42社だった。
12~21年の10年間で見ると、県内に転入した企業数は2550社。一方、転出した企業数は1929社で、10年間の転入超過は621社となり、全国1位だった。神奈川は32年連続で転入超過が続いている。
21年に転入した327社の移転元で最も多いのは東京(272社)となり、全体の8割超を占めた。業種別ではサービス業(142社)が最多で4割。次いで卸売業57社、建設業37社となった。年商規模別では1億円未満の企業が181社で最も多かった。
同支店は「取引先との関係維持や人材採用の強化、交通の利便性などを背景として神奈川が移転先の受け皿になっている」とみている。
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