プレナス、山形・庄内でスマート稲作 海外店に輸出

弁当チェーン店「ほっともっと」などを運営するプレナスが、山形県のコメどころ庄内地方でスマート農業によるコメ作りに乗り出した。海外展開する自社店舗に生産したコメを輸出し、海外で国産米を安定的に提供できる体制を整える。
三川町と庄内町で計3ヘクタールの水田を借り「庄内三川ファーム」として整備した。「はえぬき」と「ひとめぼれ」を年間計約15トン生産する。収穫したコメはオーストラリアの定食店「やよい軒」に輸出する。「将来的には作付面積を50ヘクタールまで広げたい」(プレナス)という。
ドローン(小型無人機)で水田に直接もみをまく直まき栽培を実践する。田植え機を使う場合に比べて作業時間を短縮できる。生育確認や肥料散布にもドローンを活用する。水田に設置したセンサーで水位や水温を管理し、スマートフォンで水門を開閉するなど、スマート農業技術を積極的に活用する。
同社は海外9カ国・地域の約250店舗で年間1000トンの日本米を使っている。現地店舗は日本で精米したコメを輸入したり、現地で日本米を調達したりしているが、自社生産したコメを使うことで品質確保とコスト削減を同時に実現させる。同社は2021年に埼玉県でコメ作りに参入、庄内三川ファームが2カ所目の拠点となる。
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