マハティール元首相、浜松など静岡西部の農業施設視察

来日中のマハティール・マレーシア元首相(97)が16日、静岡県西部の農業関係施設を視察した。メロンが好物というマハティール氏を産地の静岡にと、川勝平太県知事が招いたことで実現した。就農を通じて障害者の社会参加を後押しする「農福連携」に取り組む京丸園(浜松市)や、名倉メロン農場(袋井市)など計4カ所を巡った。
マハティール氏は16日午前に訪問した京丸園で、チンゲンサイを栽培するハウスや出荷場を視察。同社の鈴木緑・総務取締役から説明を受け、「ユニバーサル農業」を掲げ障害者が働きやすいよう作物を選び環境を整えた施設のコンセプトを高く評価した。ほかにキウイフルーツカントリーJapan(掛川市)や茶の庭(同市)も訪ねた。

大の親日家として知られるマハティール氏は、例年夏に開かれる「日本の次世代リーダー養成塾」に講師として参加している。2022年8月に同じく講師を務めた川勝知事と同席したのがきっかけで、今回の静岡県への訪問や視察につながった。マハティール氏は17日午後、静岡空港(牧之原市)からの航空便で県内を離れる予定。