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静岡ガス、LNG発電所増設 太陽光補い再生エネ拡大へ

静岡ガスは液化天然ガス(LNG)火力発電所を増強し発電能力を2倍に引き上げる。LNG火力発電所は出力を調整しやすく、石炭火力発電所に比べ二酸化炭素(CO2)排出量が少ないとされる。今後、太陽光発電など再生可能エネルギーの拡大を見込んでいるが、天候など条件に左右され出力が安定しないため、LNG火力発電で総出力を調整する狙いもある。

静岡ガスの電力子会社の静岡ガス&パワー(静岡県富士市)の「静岡ガス&パワー富士発電所」に約20億円を投じガスエンジン発電設備を2基増設し、4基体制にする。発電能力は1万7000キロワットから3万2000キロワットに増える見通し。稼働時間は年間4000時間で、発電電力量は一般家庭で2万2000世帯分に相当する1億2000万キロワット時を見込む。8月に着工し2023年中の稼働を予定する。

同社は発電設備の増強を通じて再生エネ導入に弾みを付けたい考えだ。発電機には発電効率は高いものの、起動に時間を要するガスタービンではなく、10分程度で起動でき出力を調整しやすいガスエンジンを採用する。

電力は消費量と発電量の一致が求められるが、天候によって発電量が変動する太陽光などの再生エネは出力の調整が課題。温暖化の影響で異常気象が増え、再生エネの発電量が予測しにくくなっているという。ガスエンジンの増設を通じ調整能力を高め、今後再生エネ電源が拡大し出力の変動が大きくなっても安定した供給体制を維持する。

確かに火力発電はCO2も排出するが、増設を決めた背景には調整弁として購入していた卸電力価格の高騰がある。通常、再生エネ電源で不足した電力は卸電力市場から購入するが、1月には記録的寒波や火力発電所のトラブルなどが重なり市場価格が高まった。また資源価格の高騰を背景に市場価格は高い値段で推移している。電源構成における自社発電の割合を高め、市場価格の高騰に備える狙いもある。

静岡ガスは2月に発表した中期経営計画で都市ガス事業以外の領域を成長軸に据える方針を掲げた。30年までに都市ガスとそれ以外の事業の比率を経常利益ベースで同等にまで育てる。16年に参入した電力事業は柱の一つにあたる。バイオマスや太陽光といった再生エネへ積極投資し脱炭素を推進する。

同社によると電力は今後ガスを供給している世帯を中心に販売を進め、契約者数を22年4月末時点の約8万件から24年末までに14万件に増やす計画だという。電力供給量は約4億キロワット時から8億キロワット時に増える見通しだ。

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