広島銀行、船舶向け燃料小売りに環境配慮型融資
ひろぎんホールディングス(HD)傘下の広島銀行は16日、SDGs(持続可能な開発目標)の中でも環境に配慮した事業に用途を限定する融資「グリーンローン」の第1号として山陽オイル(広島市)に1億円を融資したと発表した。同社は船舶や自動車向けの燃料供給を手掛けており、バイオ燃料を利用できる給油船の購入資金とする。
山陽オイルはガソリンスタンドを経営するほか、商用船向けの給油船を運航している。バイオ燃料と一般的な石油燃料を混ぜた燃料を用いることで、二酸化炭素(CO2)の排出量を年間6%減らす。同社は広島銀行の支援サービスを通じて「SDGs宣言」を策定しており、具体的な取り組み方針を公表している。
グリーンローンを受ける場合は、年に1回、二酸化炭素の削減量などの進捗を銀行に報告する必要がある。融資を受けた側にはSDGsを大切にする企業としてアピールできるメリットがある。
広島銀行はSDGs関連の融資や顧客支援に力を入れている。2021年12月にグリーンローンのほか、SDGsに関する目標を掲げることなどで運転資金や設備投資に幅広く活用できる資金を融資する「サステナビリティ・リンク・ローン」を運用している。SDGsに配慮した経営計画の策定支援なども進めている。