日医工が8品目を回収 抗菌薬や頻尿治療剤
日医工は15日までに、抗菌薬の「クラリスロマイシン錠200mg」や頻尿治療剤の「フラボキサート塩酸塩錠200mg」など8品目の自主回収を始めた。対象は出荷済みの約62万1000箱に及ぶ。日医工は3月にも自主回収を発表しており、信頼回復が急務になっている。

自主回収のクラス分類は8品目のいずれも「2」で、重篤な健康被害の恐れはまず考えられないという。同社は「(回収対象となった薬に起因する)健康被害の報告は寄せられていない」と説明した。
回収の要因は、医薬品の有効性や安全性を評価する安定性試験で、承認規格に適合しなかったり将来的な逸脱の可能性を否定できなかったりしたため。対象の薬は効きが悪くなる懸念や、効果が表れるのに時間がかかる可能性がある。
日医工は21年に品質不正で業務停止命令を受け、急速に経営が悪化した。5月には私的整理の一つである事業再生ADR(裁判以外の紛争解決)を申請し、経営再建に向けて金融機関と協議を続けている。
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