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九段会館の建て替え 大詰め 歴史的建物とビルが融合

 

東日本大震災で損壊した昭和期の歴史的建造物「九段会館」(東京・千代田)の一部保存・復元と新たなビルへの建て替え工事が大詰めを迎えている。外観や宴会場、城郭風の屋根などを保存・復元しながら、2022年7月以降に17階建てのオフィスビルに生まれ変わる。

工事を担当する東急不動産と鹿島建設が29日、現場を報道関係者に公開した。保存・復元区画は床面積では全体の1割ほどで、古い建物に接して新しいビルが建設されている。保存・復元工事は12月に完了する予定だ。

保存・復元区画には元の建物の入り口や宴会場、応接室などがある。天井の崩落を防いだり免震工事などをしたりするが、当時の写真などを基に後から塗られたペンキをはがすなどして創建時のデザインで復元する。外壁のタイルや屋根瓦などの材料もできる限りそのまま使うようにする。

かつて宴会場として利用されていた「真珠」や「鳳凰」は一般利用できる貸し会議室として活用する。また1階のロビーだった部分はシェアオフィスとして使われる。

新しく建てるビル部分は地下3階、地上17階建て(高さ約75メートル)で、主にオフィスとして活用する。感染症対策として入り口のゲートにICカードをかざすとエレベーターが自動で呼び出される仕組みが導入され、非接触でフロア移動できる。

九段会館は1934年に建設され、36年に起きた陸軍青年将校らによる「二・二六事件」では鎮圧側の拠点が置かれた。戦後は国が日本遺族会に無償貸与してホテルや結婚式、貸しホールとして運営されてきたが、東日本大震災の際に天井が崩落し、死者が出る事故が発生して廃業。その後、高度利用を図る事業者を入札で決めて東急不動産と鹿島建設が2019年から建て替え工事を始めた。

東急不動産の都市事業ユニット開発第一部、根津登志之統括部長は「地域にとっては戦前からの象徴的な建物として愛着が持たれている。ただ復元するだけでなく、皆さんに実際に使ってもらいながら保存をしていきたい」と話した。

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