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「本格お茶割り」若者にPR 静岡の新興、外食店と連携

日本茶販売のクラフト・ティー(静岡県川根本町)は、東京都内の飲食店と共同で、緑茶や紅茶などのティーバッグをグラスに入れて作る「お茶割り」の提案に力を入れている。居酒屋の「塚田農場」などを運営するエー・ピーカンパニー(AP、東京・豊島)の店舗でも採用され、11月中旬から販売が始まった。本格的な日本茶を若者らにも楽しんでもらい、茶市場の活性化につなげたい考えだ。

「CRAFTTEAお茶割り」は、国内産の「シングルオリジン」(単一産地・品種)の高級茶を割材としたお茶割りで、飲食店の茶割(東京・目黒)とレシピを開発した。色彩豊かな見た目と多様な味わいから、20~40代の若い世代の人気を集めているという。

クラフト・ティーの銀座店(東京・中央)で扱うほか、10日から順次、APが東京都や神奈川県、埼玉県内で展開する鮮魚居酒屋「四十八漁場」19店舗で提供を始めている。1杯480円で、紅茶とカシス、ほうじ茶とラムなど、緑茶以外の茶と焼酎以外の酒の組み合わせも選べる。

お茶割りには1パック5グラム程度の茶葉を使ったティーバッグを丸々1つ入れる。さらにお茶割りで使用する炭酸水にも茶葉をつけ抽出することで、香りや味わいにより深みを出した。

クラフト・ティーは高級茶の消費拡大や飲む習慣化を広げようと、希少茶の産地の一つ、川根本町で2020年12月に新谷健司社長が起業した。静岡県内や東京都内で展開する日本茶カフェや茶の定額課金サービスでは、11月までに都内5店舗(フランチャイズ1店舗を含む)、静岡県内1店舗の計6店舗まで事業を拡大した。

老舗茶問屋の石川製茶(静岡県島田市)の茶師が茶の選定や加工を手掛ける。資材の削減や、茶農家からの直接買い付けによって市場や問屋を介する手数料を省くことで、茶葉の原価を高められるビジネスモデルを構築した。仕上げをする前の荒茶は、静岡県内の平均価格の約3~10倍の値で茶農家から買い取っている。

高級茶の需要減とともに価格が年々低下するなか、クラフト・ティーが法人向けに販売する茶の卸値は「一般的なファストフード店向けの10倍以上」(同社)の水準にあたる1キログラムあたり7500~1万円だ。ただ外食産業でも取り入れやすい味わいの茶葉を選定したりティーバッグに加工したりすることで、販売網を広げてきた。

新谷社長によると「APへの販売分を含めて、クラフト・ティーの茶の取扱量は年間2トン程度になりそうだ」という。外食チェーンを中心にライセンス加盟店を今後1年間で200店舗以上に増やすことが目標だ。

国内の茶の市場規模は年々縮小している。農林水産省や全国茶生産団体連合会(東京・千代田)などによると、茶の国内消費量はこの15年で約3割減った。需要減に伴い生産量も2割減。消費の拡大は茶の生産量1位を保ってきた静岡県の大きな課題となっている。

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