次世代自動車センター、IHIや日本製鉄招き脱炭素講演会
公益財団法人浜松地域イノベーション推進機構(浜松市)の次世代自動車センター浜松は14日、温暖化ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」への対応で大企業などの技術動向を伝える講演会を開いた。IHIや日本製鉄の担当者を招き脱炭素の取り組みを紹介するとともに、中小企業の先行事例の情報も提供。静岡県西部などに集積する自動車部品各社の対応に役立ててもらう。
IHIからは中部支社の営業部の部長が、火力発電でアンモニアを混ぜて燃焼させるなどして二酸化炭素(CO2)の排出を抑える技術を紹介。日本製鉄からは名古屋支店の支店長が、CO2排出を減らすための高炉や電炉の製造技術開発や課題克服に向けた取り組みなどを説明した。
中小企業での省エネルギーなどの事例を話した望月英二センター長(スズキ参与)は「大企業と中小とは規模が違うが、系統だって取り組むべき点は共通する」と指摘。今後は製造時のCO2削減の計画策定を学ぶ講座を11月に予定する。