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神奈川県内基準地価、住宅地の下落幅縮小 3政令市は上昇

神奈川県が21日発表した2021年の基準地価(7月1日時点)は、住宅地が前年比0.2%下落だった。下落は2年連続だったが、新型コロナウイルスの感染拡大直後で環境が急変した20年に比べ下落幅は縮小し、横浜市や川崎市などでは上昇する地点が目立った。上昇傾向が続いた商業地や工業地は需要が堅調で、それぞれ上昇幅が拡大した。

住宅地の継続調査地点は627地点で、上昇が243地点、横ばいが121地点、下落が263地点だった。横浜市は0.6%上昇(前年は0.4%下落)。上昇率は横浜駅に近い横浜市西区の「岡野2丁目8番22」が初めて県内首位となった。最高価格は中区の「山手町247番6」が10年連続で県内首位で、利便性に優れた同市中心部の人気が反映された。一方、南西部の丘陵地などに下落地点も見られ二極化の傾向も出ている。

川崎市は0.6%上昇(前年は0.1%下落)で、東京都心部に近接している利便性や都内との価格差などから需要の堅調さが続いた。相模原市は0.3%上昇(前年は0.1%下落)で、リニア中央新幹線整備への期待などで同市緑区の2地点は上昇率が2年連続で県内2~3位だった。

一方、下落率が大きかった地域は横須賀市や三浦市など人口減少や高齢化が進む三浦半島エリアなどに集中。駅から数キロメートル離れた地域が目立った。

商業地は県全体で0.8%上昇(前年は0.2%上昇)で、上げ幅が拡大した。「昨年からの経済政策などで持ち直しが見られる。オフィスは空室率が上昇しつつあるが賃料に影響は見られない」(県土地水資源対策課)という。

横浜市は横浜駅周辺の再開発や、みなとみらい21地区への企業・大学の進出などで上昇基調が継続。価格の県内1~4位、上昇率の1~7位は横浜駅付近が占め、一極集中が鮮明だった。他方、旧来の商店街などでは下落傾向もあり、新型コロナの影響が深刻な観光業・飲食業の店舗が多い横浜中華街の調査地点は、下落率が県内で最も大きかった。

工業地は県全体で2.5%上昇(前年は1.5%上昇)。コロナ禍の影響を受けにくく、高速道路などの交通網の整備や電子商取引(EC)の増加などに伴う旺盛な立地需要に支えられた。上昇率が最も大きかったのは3月に開通した東名高速道路の綾瀬スマートインターチェンジ周辺で、19年の台風被害を受けた横浜市の臨海部では護岸工事完成のため地価が上昇する地域もあった。

ケイ・ツー不動産鑑定の小林一寿氏によると「昨年の調査時は不動産の取引件数が少なかったが、後半から取引の件数は増えている」という。県によると、住宅地や商業地で価格上昇が目立った横浜駅周辺は「再開発が進み、東京都などに比べて値ごろ感がある」という。一方で、今後の動向については「コロナ対策の緊急事態宣言も続いており、注視していかなければならない」としている。

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