東京都、電話・SMSで特殊詐欺対策訓練

東京都は電話とSMS(ショートメッセージサービス)を用いて特殊詐欺対策の訓練を実施する。自宅で独りの時など周囲に相談できない状況で、詐欺の電話を受けることを体験してもらう。不審な電話は切る、URLはクリックしないなど、適切な判断や行動につなげる。
都内で被害件数が多い世田谷区や警視庁と連携し、29日と30日に開催する。都内在住の高齢者ら1000人程度の参加を見込む。参加申し込みは特設サイトなどで22日まで受け付ける。都は2022年秋にも3自治体と同様の訓練をする予定だ。
訓練で再現するのは「医療費の払戻金をATMで返金手続きする」という還付金詐欺と「連絡がなければ電話回線を停止する」という架空請求。都の担当者は「訓練でキャッシュカードや現金の用意を求めることはない」と自治体をかたる模倣犯への注意を呼びかけた。
都は特殊詐欺被害を減らすため、区市町村に対して自動通話録音機の購入補助事業を21年度まで実施してきた。訓練を通じた啓発事業を22年度に導入し、効果を検証する。