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魅力度最下位の茨城県、底力で前進を 多様性は強み

こだま

「残念ながら47位は茨城県となりました」。水戸市の居酒屋で9日、民間の都道府県魅力度ランキングをテレビで視聴した。バラエティー番組での発表に違和感を感じ、微力ながら県内の情報発信に努めてきたつもりの筆者としては残念な思いだった。

しかし周りの来店客からは「やっぱりね」「まあいいのでは」など冷静な声が聞かれた。2019年は台風19号のさなかの最下位発表に憤りをあらわにした大井川和彦知事も今回は「痛くもかゆくもない」「バラエティー的には面白いだろう」と突き放した。

郷土研究家でサイト「茨城王(イバラキング)」を運営する青木智也さんは「最下位は目立つと思われたがランキングも飽きられてきたのでは」と話す。笠間市の割烹(かっぽう)旅館城山のおかみで官民の「いばらきビリ県脱出連携会議」に加わる新名寛子さんも「ダイバーシティーが言われる中で順位をつけなくてもよいと思う」と話す。

北海道、京都、沖縄などランキング上位は「何かしらインパクトがある」または「観光したい」都道府県だ。多様性や住みよさは評価されにくい。だが単身赴任で住む筆者はそこに強みを感じることが多い。

例えばメロンは鉾田市、レンコンは土浦市といった具合に各農産物のトップシェアを誇る市町村が随所にある。東京圏に近いのに山や海の自然を楽しめるし、国営ひたち海浜公園(ひたちなか市)、いばらきフラワーパーク(石岡市)など花の名所も多い。食材や自然の魅力は低くないと思う。

一方、ランキングはともかく、強さが県外で広く知られていないのも事実だ。茨城は生活が豊かなこともあり「自慢せず控えめな人が多く発信力が弱いとされる」(青木さん)。県の良さを理解している人は「ビリ県」に動じないとしても、知らない人に先入観が広がるのは損失だ。人口減の荒波を考えても県外へのPRは軽視できない。

多様性を強みに生かす工夫も必要だ。点在する食や観光の見どころを結ぶ企画や、テーマ別に市町村で競うような企画に期待したい。茨城の知名度が低い関西圏と連携を深めたり、同じくランキング下位常連の栃木、群馬との共同企画を仕掛けたりすることも検討の余地がある。

県営業戦略部プロモーションチームは魅力発信の軌跡をまとめた冊子で「ランキングの結果に一喜一憂することなく、情報発信に努めていく」(谷越敦子チームリーダー)としている。底力の発揮と発信へ県民と突き進む姿をみたい。

(水戸支局長 竹蓋幸広)

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