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四国基準地価、コロナ影響 香川は2年連続下落幅拡大

四国4県が21日発表した2021年の基準地価(7月1日時点)は、住宅地や商業地を含む全用途平均で香川県が2年連続で下落幅が拡大した。愛媛県では商業地の最高価格地点が7年ぶりに下落に転じるなど、新型コロナウイルスの影響が色濃く出た。徳島・高知の両県では2年ぶりに下落幅が縮小したものの、四国4県の下落傾向は20年以上にわたり続いている。

香川県は四国で唯一、住宅地と商業地の変動率の下落幅が2年連続で拡大した。商業地では人の動きが抑制され、飲食関連は打撃を受けた。高松市の最高価格地点が5年ぶりに横ばいとなり、商業地で地価が上昇した地点は21年はゼロとなった。

香川で地価が上昇した4地点はすべて住宅地だが、前年の9地点から半減。瀬戸内国際芸術祭で注目を集め、19年まで上昇を続けた直島町も20年は横ばい、21年は全3地点で下落に転じた。

不動産鑑定士の鈴木祐司氏は「景気は持ち直しの動きがみられるが、雇用環境が不透明で不動産市場は停滞傾向が続く」と指摘する。

愛媛県の住宅地の変動率は横ばいだったが、商業地は1.7%減と2年連続で下落幅が拡大した。南予地域などで下落幅が縮小したため、全用途の下落幅は横ばいの1.6%減となったが、地価が上昇したのは3地点にとどまり、前年の11地点から大幅に減少した。

これまで堅調だった松山市中心商店街の大街道は、観光客の落ち込みや飲食店の撤退で地価が下落に転じるなど、長期化する新型コロナの影響が出た。愛媛の動向を不動産鑑定士の藤井徹哉氏は「ワクチン接種が進んでいるが、コロナ禍の収束が見通せない。テレワークなどの行動変容の影響を見極める必要がある」と指摘する。

徳島県は23年連続で全用途の平均地価が下落したが、変動率は1.4%減と前年より0.1ポイント縮小した。前年に比べて「下落傾向にやや落ち着きがみられる」(県用地対策課の戸川拓司課長)という。

17年連続で商業地の最高価格地点となったJR徳島駅前の徳島市一番町。20年はコロナ禍とそごう徳島店閉店のダブルパンチで2.6%の下落となったが、「そごうの後継店が固まるなど前向きな話題」(同)もあり、21年は0.5%の下落にとどまる。

徳島市内の繁華街、秋田町でも「商業ビルからのテナント撤退の動きが沈静化してきた」と不動産鑑定士の西岡聖記氏は指摘する。21年の変動率は1.3%の低下で、前年から2.5ポイント改善した。

高知県の全用途の変動率は0.9%減と、2年ぶりに下落幅が縮小した。構造的な需要の減少傾向は変わらないが、県内最大の住宅需要がある高知市内はコロナ禍でもマンション建設が相次ぎ比較的堅調で、新型コロナの下押し圧力が弱まったことを映した。

商業地の下落幅が縮小したことについて、不動産鑑定士の森沢博之氏は「経済活動が戻り地価が持ち直した」と分析する。特に高知市北部の大型ショッピングセンターが20年9月に増床し、周辺の地価が上昇した。

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