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コロナ下の静岡ホビーショー VRや漫画コラボで発信

国内最大の模型見本市「静岡ホビーショー」が13日と14日、2年ぶりに静岡市で開かれた。新型コロナウイルスの感染拡大で、会場の出展数は例年の4分の3程度に減少。一般客の招待も取りやめ、会期を短くした。巣ごもり需要で市場には追い風が吹いており、仮想現実(VR)展示を取り入れアピールする動きなども目立った。

タミヤのブースでは屋内外での走りを想定しホイールベースを小さくしたラジオコントロールカーなどを発表した(13日、静岡市のツインメッセ静岡)

ホビーショーはタミヤ(静岡市)など地元のプラモデルメーカーで作る静岡模型教材協同組合(同)の主催。プラモデルやラジオコントロールカー(RCカー)、鉄道模型などのホビーメーカーが全国から集まり新製品を発表する。2020年は新型コロナウイルスの感染拡大を受け1959年の初開催以降で初めて中止した。今年は予約した業者のみの来場に限った上で、ブースごとに間隔を取るなど対策を講じて開催した。

組合によると、今年出展したのは58の企業と2つの団体。東京都などでの緊急事態宣言の発令・延長を受けてバンダイナムコホールディングス傘下のバンダイスピリッツ(東京・港)など8社が急きょ出展を取りやめた。

タミヤの会場で初公開されたのは、80~90年代にミニ四駆ブームを巻き起こした漫画雑誌「コロコロコミック」との新たな連動企画。競技会などイベント開催が難しい中での楽しみ方の提案を強化する。人気のRCカーでは屋内外で走ることを想定した、通常より5センチメートルほど小さいモデルを披露した。説明員は来場者と直接話す際、フェースガードを着用した。

青島文化教材社は距離をはかる目安となるポールを設置し密を避ける工夫を凝らした

青島文化教材社(静岡市)はブースで来場者が1つの商品に密集するのを防ぐため、ソーシャルディスタンス(社会的距離)の目安となるポールを置いた。さらに来場者が商品に近づきすぎないよう展示に奥行きを持たせたという。

同社は展示会に合わせて、会場の展示ブースを自社のウェブサイト上で再現したVR展示会を開いた。青嶋大輔社長は「SNS(交流サイト)やバーチャル体験の発信に取り組み、新たなユーザー獲得のチャンスだという手応えがある」という。

飛行機やキャラクターのプラモデルで知られるハセガワ(静岡県焼津市)の長谷川勝人社長も「(一般日がなくコロナ対策した上での開催という)まったく違うイベントになりどう対処していいか分からない部分もあるが、これまでと違う形で良くなるだろう」と期待を込めた。

ショーは出展社数が減り、展示スペースを縮小した企業が多いが、長引くコロナ禍を背景に巣ごもり需要は旺盛だ。一方で世界的に模型メーカーなどが減少傾向が続いている。小売店や家電量販店、海外の販売代理店では品薄状態が指摘される。「フィリピンにある生産工場を増強する」(田宮俊作タミヤ会長兼社長)など、各社が供給体制を強化し、各世代の嗜好にあわせた新製品をそろえて需要を取り込みたい考えだ。

静岡模型教材協同組合が13日に開いた田宮俊作理事長の記者会見での主なやりとりは以下の通り。

記者会見で質問に答える田宮俊作理事長

――2年ぶりの開催となりました。

「海外の模型メーカーは減っているため、海外からの注文が殺到している。静岡のプラモデル業界の対応が重要だ。小売店としてもメーカーの新製品を見に来ないと勝負にならないだろう。こうした中で2年続けて中止することはできなかった。ファンが会場に来られず心が痛むが、ホビーの街として発展するため、企業同士で技術的な応援も含めて協力したい」

――業界へのコロナ禍の影響は。

「追い風だ。特に海外の巣ごもり需要が大きく対応しきれていない。コンテナ船が減っているのも問題だ。国内では模型作りを再び始めようという人が増え、RCカーなど金額が高めの製品や昔の模型も売れている」

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