宮城・大崎市、JR陸羽東線の利用5割増目指す
宮城県大崎市は13日、小牛田(同県美里町)―新庄(山形県新庄市)間を結ぶJR陸羽東線の利用促進に向けた会議を市内で開き、2023年度以降の取り組みや目標をまとめた。大崎市内の古川―鳴子温泉間の1キロメートル当たりの1日平均利用者数を、25年度に21年度(665人)の1.5倍にあたる1000人に引き上げる目標を掲げた。

陸羽東線は同市を横断し、地元住民の生活路線としてだけでなく、鳴子温泉郷につながる観光路線でもある。報告書では、市民の使い勝手をよくするため、駅と目的地を結ぶ地域循環バスやスクールバスなどの二次交通整備のほか、高齢者が乗り降りしやすくなる駅舎のバリアフリー化を例示した。
県外からの誘客や、さまざまな路線活用策も進める。鳴子温泉郷の特産品と陸羽東線とのタイアップ事業を展開。同線で定期的な企画列車や貨客混載列車の運行ができないか検討することも盛り込んだ。
伊藤康志市長は会議後、記者団に「改善点を整理することができた。報告書を素材として、近隣の自治体と連携を進めていきたい」と強調。新年度から担当部署を設置する考えを示した。

赤字路線が増加、JRの一部路線では廃線の可能性も検討されるローカル線。地域の足である鉄道の維持のための取り組みや地方の鉄道が抱える課題などについてのニュースや解説をまとめました。
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