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給油所の被災状況「見える化」 地下タンクのタマダ

給油所向け地下タンク製造のタマダ(金沢市)は自然災害の発生時に給油所の被災状況を「見える化」するシステムを開発した。店舗ごとの販売データと気象庁の防災情報を活用し、被災地域の店舗が動いているかどうかを画面上に表示する。ガソリン流通の防災面を支援すると同時に、地下タンクの漏れを監視するシステムの販路拡大にも役立てる。

石油元売り大手の依頼を受けて開発し、「災害連携システム」と名付けた。気象庁が公開している防災情報と給油所の状況を結びつけ、監視することができる仕組みだ。例えば「震度5以上」といった値を設定し、その条件に該当した場合に対象となる店舗の状況を地図情報の形で表示する。

店舗の状況判断に使うのが、店舗ごとの販売などのデータ。災害があっても販売実績があれば、営業していていることが予想される。逆に販売が増えない場合、ガソリンなどの流通が滞っている可能性もある。店舗ごとに書き込める機能を持たせる。この石油元売り会社の負担で、系列の店舗で徐々にシステムが導入されるという。

タマダはタンク製造だけでなく、タンクの漏れを監視するモニタリングシステムも手掛けている。同システムは販売や在庫などのデータを6分間に1回、タマダの分析センターに送信、統計学的な手法で異常発生の可能性があれば連絡する仕組みだ。各店舗の販売量と在庫量も一括管理できる。

2017年に関東地方の給油所へ初めて納入し、徐々に拡大。21年11月時点で約1700の導入実績を持つ。今後、災害連携システムを導入した店舗にも導入を働きかける。モニタリングシステムの導入数は25年3月で6万を目指す。

全国の給油所数は20年度末の時点で約2万9000。ピークの1994年度末からほぼ半減した。競争激化や燃費の向上などが理由とされる。更新需要も予想されるが、タンクの受注環境は厳しくなっている。

タマダの創業は1950年で、2021年3月期の売上高は約90億円。玉田善久社長は「発想としてはモノづくりからコトづくり。モニタリングシステムはコトづくりで、5年後の大きな収益源として期待している」と話す。

(石黒和宏)

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