/

車の番号AIで読み取り、リサイクルの会宝産業

自動車リサイクル大手の会宝産業(金沢市)は使用済みの車の入庫作業を短縮できるシステムを開発した。車の個別番号にあたる「車台番号」をスマートフォンのカメラで撮影し、人工知能(AI)で自動的に読み取り、リサイクルシステムに登録できる仕組みだ。作業の経験に乏しい人でも対応できるなどの利点があり、全国の同業者に活用を促す。

車のリサイクル事業者は受け入れた車を所定のリサイクルシステムで報告することが義務付けられている。車のユーザーがリサイクル料金を払っているかなどを確認するためだ。その後、エンジンなど使える部品を取り出して、再利用する。

車台番号は数字とアルファベットを組み合わせて10桁以上あるケースが多い。エンジンルーム内などにある「コーションプレート」という金属板に書かれている。作業員は番号を確認して紙に書き写し、その後、事務所でリサイクルシステムに入力していた。転記ミスの恐れもあった。

新しいシステムを使えば、スマホの簡単な操作だけで済む。車台番号を撮影すると、読み取った番号を表示する。この番号で合っているかどうかを確認すれば、その場で車のリサイクルシステムへ入力できる。作業経験が少ない人でも対応できるほか、転記ミスも防止できる。

システムは2020年秋に開発を開始、機械学習などを繰り返した。21年5月にテスト運用を実施、目でみても不明な文字でなければ、すべて認識できたという。入力などの作業時間が3分の1以下になった。年間5000台の使用済み自動車を扱う事業者の場合、約150万円の経費削減ができるという。

会宝産業は2017年、同業者のネットワーク組織として「会宝リサイクラーズアライアンス」を発足。同社が開発、運用するシステムを他社に有料で開放し、現在、全国70社以上が利用している。会員企業でAIでの車台番号の読み取り機能の希望があれば、無料で提供する考えだ。システムの魅力を高め、21年中に会員企業を100社に増やすことを目指す。

同社は1969年に会社設立。年間1万台程度の使用済み車を受け入れ、リサイクル部品を販売している。2020年12月期の売上高は約24億円。コロナ禍で20年前半は主力の輸出の落ち込みで苦戦したが、後半は持ち直した。AIの仕組みについて、近藤高行社長は「うちで困っていることは同業者でも困っている。アライアンスの拡大につなげたい」としている。

(石黒和宏)

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン