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埼玉・南栗橋駅の再開発 自動宅配や5Gの実証実験も

東武日光線の始発駅、南栗橋駅(埼玉県久喜市)周辺を再開発する産官学連携プロジェクトが立ち上がった。埼玉県久喜市、東武鉄道、トヨタホーム、イオンリテール、早稲田大学大学院小野田弘士研究室の5者が組み、住居や商業施設を開発する。自動宅配の実証実験や高速通信規格「5G」に対応する環境整備の実現に向け、コロナ後を見据えた次世代型まちづくりを進める。

再開発地域の面積は約16.7ヘクタール。南栗橋駅西口から徒歩約5分ほどの場所。同駅は大手町駅から直通1時間20分ほどという都内へのアクセスの良さと、リモートワークの普及で注目される自然豊かな郊外暮らしの両立をアピールする。

①戸建街区②商業街区③保育所や高齢者施設を構える生活利便街区④公園の4つのエリアで構成される見込み。2022年5月には、商業街区にイオンリテールが食品スーパーなどを出店するほか、戸建街区でモデルハウスがオープンし、販売が始まる。

172戸を構える予定の戸建街区では、スマートタウン開発に向けた実証実験を行う予定だ。例えば、商業施設から住居までロボットが荷物を運ぶ自動宅配を検討する。建物や道路が整備されていない敷地だからこそ「ロボットが走ることを前提とした一体的なインフラづくりから仕組みを整えられる」(早稲田大大学院の小野田教授)強みがある。人手不足に悩む物流業をビジネスとして成り立たせるための条件も探る。

新型コロナウイルス禍で普及したリモートワークがしやすいように5G対応の環境を整備するほか、防犯カメラの設置、無電柱化なども目指す。仕事やワークショップ、BBQができる拠点を設けて、住民同士の交流も促す。久喜市の梅田修一市長は「若い世代に選んでもらう魅力ある久喜市になる契機だ」と期待を寄せる。

南栗橋駅周辺はもともと田畑が広がっていたが、旧栗橋町が1980年代から90年代にかけて区画整備を実施してきた。今回再開発する戸建街区の土地は東武鉄道が主に所有していたが、未整備のままだった。

11年の東日本大震災の際には駅周辺で液状化被害が発生し、住居が傾くなどの被害が出た苦い記憶もある。17年までに地下水を川に排水する工事が完了し、再開発エリアでは地盤改良が進む。

南栗橋駅は都心への始発駅ではあるが、県内には首都圏のベッドタウンとして発展してきた春日部市や越谷市などのライバルもいる。コロナ禍で住む場所の重要性が再認識される中、消費者目線に立ったまちづくりが出来るかどうかが人を呼び込むカギとなりそうだ。

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