生ゴミからバイオ燃料、収集車燃料に 岡山・真庭で実験
生ゴミの資源化に取り組む真庭広域廃棄物リサイクル事業協同組合(岡山県真庭市)は、ゴミを発酵して精製した高純度のメタンガスをバイオ燃料としてゴミ収集車を走らす実証実験を始めた。二酸化炭素(CO2)の削減効果などを調べ、ゴミ回収の脱炭素化を目指す。
同組合では市内の家庭など4800世帯から1日4トンの生ゴミや浄化槽汚泥を回収している。微生物が有機物を分解し、これまで純度6割程度のメタンガスをつくって発電に利用してきた。今回、吸着剤とCO2分離膜を併用する「ハイブリッド精製」と呼ばれる手法で純度を95%以上にできる装置を導入。5日からゴミ収集用の圧縮天然ガス(CNG)車1台にバイオ燃料として充塡する実験に乗り出した。

ゴミ収集車は1回の燃料充塡で2日分の稼働が可能になるという。精製したバイオ燃料は活性炭を吸着に利用して、体積を20分の1に圧縮して貯蔵できる設備も整えた。
実証実験では高純度のメタンガス精製、小スペースでの多量のガス貯蔵、バイオガスを燃料とするゴミ収集車といったサイクルを実証し、輸送部門や都市ガスの脱炭素化につなげる狙いだ。
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