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スマーク伊勢崎、AIカメラで駐車場の空きを把握

大型ショッピングセンター(SC)のスマーク伊勢崎(群馬県伊勢崎市)は、人工知能(AI)を利用したカメラで、リアルタイムで駐車場の空きを把握する技術を取り入れた。駐車場にモニターを設置するだけでなく、ホームページ(HP)上でも見られるようにし、渋滞を回避する狙い。3年半に及ぶ大規模リニューアルの一環で、集客力の向上を図る。

AIを用いた電子看板を手掛けるニューラルポケットと連携、2021年9月から導入した。スマークの建物の屋上などに設置した23台の広角カメラが3800台収容可能の駐車場を撮影。AIが車が駐車されているかどうかを分析し満車か空車を判断するシステムだ。スマーク伊勢崎によれば、国内の商業施設では初の試みだという。

駐車場の各エリアの満空状況はHP上にもリアルタイムで反映する。来店前の客がどこが止めやすいかを「見える化」することで、周辺道路の渋滞や駐車場内での混雑を緩和する。

駐車場でのストレス軽減にもつながると見ている。22年3月からは、駐車場の入り口に2台の発光ダイオード(LED)モニターを設置。入庫してからどこに進めば空車の駐車場があるのかを即座に反映し、来店客の利便性を向上させた。

駐車場の管制での効率化にもつながりそうだ。これまで場内の交通警備員は車の誘導の際、自らの視覚に頼らざるをえなかった。現在は駐車場管理の担当者がカメラの映像を見れば、どこが空いているかがわかる。管理担当者は「カメラの映像を活用しながら、交通警備員に指示するなどの取り組みを本格的に進めたい」と話す。

混雑防止だけではなく、経費削減にも役立つとみる。一般的なSCの駐車場管理では、車止めなどにセンサーを埋め込んで空き状況を把握している。東京建物グループでスマーク伊勢崎を運営するプライムプレイス(東京・中央)の第一運営本部運営一部長の茂垣洋一郎・前スマークオペレーションセンター長は「故障時や日々の管理が大変。カメラの方がよりコストを抑えられる」と話す。

スマーク伊勢崎は4月28日に3年半に及ぶリニューアルを完了した。駐車場の環境改善もその一環で、AIカメラ導入のほか、22年2月には100台増の3800台に駐車台数を増やし、3月からは場内の車路の通行方向を新たに設定し直した。実効性の検証はこれからだが、駐車場管理の担当者は「車が場内でウロウロ迷うことは少なくなっている」と実感を込める。

館内は全体で約180店あるうちの約80店舗を入れ替えや改装した。イオンモール太田(群馬県太田市)や、けやきウォーク前橋(前橋市)といった競合する周辺のSCとの違いを打ち出そうと県内や北関東初出店の店舗を増やした。

スマーク伊勢崎は21年10月、11月の月間売上高が同月比で最高になり、同年12月には08年の開業以来、月間売上高が過去最高になったという。茂垣氏は「段階的に改装したことで、継続的に話題をつくることができた」と話す。リニューアルの効果が年間で表れる23年12月期には、過去最高の年間売上高230億~240億円を目標に掲げる。

(田原悠太郎)

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