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福島県郡山市の旧星病院の再開発、都市再整備の核に

東北6県 気になる現場

福島県郡山市の中心部で2011年の東日本大震災のあと廃虚のまま取り残されていた旧星総合病院の再開発が動き出す。住宅、保育所などからなる複合施設が25年度の初めに完成する。市が一帯で進める都市再生整備計画(約34ヘクタール)の核の一つになる見通しだ。

21年12月、星総合病院が発表した新しい複合施設の構想は多くの市民を驚かせた。周辺の建物の大半は幹線道路の昭和通り側に正面入り口を持つが、複合施設は古い住宅が立ち並ぶ「裏通り側」に正面を構える構造だったためだ。

複合施設は鉄筋コンクリート造7階建て。上層階を高齢者が生活しやすい設計の賃貸マンション(46戸)に、その下の階には県の乳児院、保育所などが入居する。飲食などの商業施設は控えめで広域的な集客より地元住民の利用を念頭に置いた設計となっている。

星総合病院は「健康づくりや子育てなど地域の課題解決につながるような施設を目指す」(法人管財部)としている。

総事業費は約91億円の予定。22年度に解体工事が始まる見通しだ。

星総合病院は郡山市に4つある大手民間病院の一つで100年近い歴史を持つ。先端医療を手掛けているほか、保育所運営の大手としても知られる。

旧病院の敷地は約5200平方メートル。東北新幹線郡山駅から徒歩数分の一等地にある。大きな交差点の角にある廃虚の存在は周辺の街づくりの足かせになっているとの指摘が多かった。

品川萬里郡山市長は「民間主体の再開発は事業のスピードが早いうえ、柔軟な計画をつくりやすい」と期待を込める。

郡山市は郡山駅北西部一帯を「大町地区・都市再生整備計画」として町並みづくりを進めている。駅前の高層ビル、ビッグアイから西に延びる「日の出通り」沿いでは飲食店が密集していた地域の道路を広げ、ゆったり買い物ができる街をつくる。

大町地区では大手デベロッパーによるマンションの建設が活発になっている。新幹線の駅に近い立地の良さをアピールし県内外から入居者を集める戦略だ。

星総合病院の再開発に対し、福島県と郡山市は子育てしやすい街づくりを支援する国の制度を活用し、補助金を支給する。

郡山市は「複合施設が開業すれば新しい人の流れが生まれる」(都市整備部)とみる。都市再生整備計画の最終年度の24年度に向けて街づくりを加速させる考えだ。

(村田和彦)

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