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コロナ下、冷凍ケーキ需要逃さず 栃木・日東アルム増産

冷凍洋菓子製造の日東コーン・アルム(宇都宮市)がコロナ下でも伸びる需要を捉えようと設備増強を進めている。9月末に新工場を竣工させ、生産能力を最大2倍に高める。新型コロナウイルスの感染拡大で外食は低迷しているが、コンビニスイーツなど購入して自宅で食べる「中食」は成長しており、積極投資で備える。

日東コーン・アルムは9月に竣工する新工場で冷凍ケーキの生産能力を最大2倍に高める(宇都宮市)

日東コーン・アルムは1950年創業で、現在は大手コンビニチェーンのローソンや大手カフェチェーン、外食チェーンなどの商品をOEM(相手先ブランドによる生産)で供給している洋菓子メーカーだ。主力は冷凍ケーキで、工場生産ながら一つ一つ手作りしたような高級感のある製品づくりに力を入れている。

年間約150種類のケーキを作り、季節ごとに入れ替わるため半数は新製品だという。年商は約50億円。

現在は主に宇都宮市内にある本社工場が製造を担い、1日2万~3万個の冷凍ケーキを生産している。今回15億円投じ、本社工場の隣に延べ床面積2833平方メートルの新工場を設ける。生産能力を1.5~2倍に高める計画だ。

日東コーン・アルムが得意とするのが、冷凍した状態でもすぐに食べられ、解凍後も手作りのような味や食感を保てるケーキづくりだ。一般的な冷凍ケーキは解凍して食べることを想定しているため、冷凍したままでは硬く食べにくい。日東コーン・アルムでは原材料のバランスを調整して、凍った状態でも硬くなりすぎない冷凍ケーキを開発している。

冷凍ケーキが注目される大きな理由は長期保存のしやすさだ。通常のケーキは1日から数日程度しかもたないが、冷凍ケーキは凍らせている間は1年間保存できる。

特に日東コーン・アルムの冷凍ケーキは冷凍したままで客に提供できるので、一度解凍したケーキの余りを廃棄するといった食品ロスを減らせる点も売りだ。「新型コロナの流行前は工場がフル稼働で、発注を受けきれないこともあった」(小林正隆取締役)という。

ただ、新型コロナの流行による外食への時短や休業要請は同社にも影響。当初2020年4月に予定していた新工場の着工も新型コロナで先行きを見通しにくくなったため一時保留した。そのなかでも需要が伸びていたのがコンビニスイーツなどの中食需要だった。「外食の落ち込みで売り上げは減ったものの、中食はコロナ下でもニーズは増えていく」(小林取締役)と、半年遅れで工場の着工を決めた。

新型コロナの流行はさまざまな業界で事業環境を大きく変えた。その逆風下でも成長の芽を早く見つけ、チャンスをつかんでいくことが経営者に求められている。日東コーン・アルムの砂山竜大社長は「世の中のニーズに応え、業界の先頭を走り続けたい」と意気込む。

(宇都宮支局 桜井豪)

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