ホトニクス、光部品伸び純利益77%増 21年10~22年6月

浜松ホトニクスが10日発表した2021年10月~22年6月期の連結決算は、純利益が前年同期比77%増の316億円だった。半導体ウエハーの検査装置など産業機器向けやX線コンピューター断層撮影装置(CT)といった医療機器向けに、光技術を活用した部品の売り上げを国内外で伸ばした。対米ドルを中心とした円安による差益も営業利益ベースで前年同期比で49億円のプラスと大きく寄与した。
売上高は25%増の1517億円だった。産業分野では半導体ウエハーの検査装置に使われるイメージセンサーが伸びたほか、検査装置向けの光源やウエハーの切断加工に使われる部品も好調だった。医療分野では高性能なX線CT向けのセンサーであるシリコンフォトダイオードが国内外で伸びたほか、血液から細胞の性質を見る検体検査装置向けの光電子増倍管などの売り上げも増えた。
通期の業績については従来予想を据え置いた。原材料価格の高騰や部材の調達難などについては「影響は軽微」(森和彦管理部長)とし安定的な伸びを見込む。