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横浜市長選まで約3カ月 IR誘致の是非、論戦に期待

点照

横浜市は山下ふ頭(写真中央)などをIRの候補地として検討を進めている

現在3期目の林文子市長(75)の任期満了に伴う横浜市長選は8月8日に告示、22日に投開票される。政令市トップの人口約370万人を誇る横浜市の「司令塔」に誰が選ばれるのか。

市長選まで約3カ月となったが、選挙の構図は固まっていない。林氏は4選出馬への態度を明らかにしておらず、前回市長選で林氏を推薦した自民、公明両党も静観している。

林氏が進めるカジノを含む統合型リゾート(IR)誘致に反対する立憲民主党は独自候補の擁立を模索しているが、その間に反対派の人物が相次いで立候補を表明する事態となっている。「林氏は今回も相手の出方を見極めてゆっくりと時期が来るのを待つ、熟柿(じゅくし)主義をとっているのではないか」(市政関係者)

林氏は前回の市長選ではIR誘致について「白紙」と繰り返した。しかし、その後誘致を決め、反対派からは「民意を問うべきだ」との批判を浴びた。最終的に誰が立候補するにせよ、誘致決定後初の市長選はその是非が大きな争点になるだろう。

市の実施方針案によると、IRは横浜港・山下ふ頭(中区)の約43ヘクタールに事業者が民設民営で建設する。収益源のカジノのほか、MICE施設(国際会議場や展示場)、エンターテインメント施設、最高級ホテルなどを一体的に運営し、2020年代後半の開業を想定する。

誘致反対派は、カジノ導入でギャンブル依存症の拡大や治安悪化を懸念するとともに「新型コロナウイルスの感染拡大で施設そのものが根本から問われている」と主張する。

市は誘致の意義について国内外から観光客を呼び込み、地域経済の振興や自治体の税収増に寄与すると強調。IRを経済活性化の起爆剤にしたいという狙いがある。

明治の文豪、森鴎外が約110年前に作詞した横浜市歌。鴎外は「されば港の数多かれど この横浜にまさるあらめや」と港のにぎわいをたたえている。

横浜市の人口は19年にピークを迎えた後に減少に転じ、25年には4人に1人が65歳以上になると予測されている。高齢化や人口減が進む中、にぎわいを維持するため、ヒト、モノ、カネをどう呼び込むのか。IRが真に市民のために必要なのかどうか。市長選では活発な論戦が行われ、有権者が「ハマのミライ」を判断できる機会になってほしい。

(横浜支局長 仲村宗則)

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