「空飛ぶ牛丼」病院に配達 ドローンのエアロネクスト

ドローン開発のエアロネクスト(東京・渋谷)などは10日、ドローンで医療従事者に出来たての牛丼を届ける実証実験を神奈川県横須賀市で公開した。実験には同市の市立市民病院や出前館、吉野家ホールディングスなども参加して手順などを検証。エアロネクストは今後、実験を重ねて物流ドローンの普及につなげる。
同日公開した実験では病院の医療従事者がスマートフォンで牛丼を注文。数キロメートル離れた別の場所に停車した吉野家のキッチンカーで牛丼弁当4食分を調理して箱に入れ、ドローンが海上などのルートを自動で飛行して病院の屋上まで配送した。
飛行距離は約5.2キロメートルで、配送にかかった時間は15分程度。実験では飛行中の振動や衝撃で中身が片寄ったり損傷したりせず、調理したての温かい状態を保ちながらオンデマンドで配送するサービス品質などを検証した。

エアロネクストによると、実験に使ったドローンは物流用途に適した重心設計や形状などが特徴で、重さ5キログラムまでの荷物を配送できる。田路圭輔最高経営責任者(CEO)は「必ずドローンはこれからの配送の新しいインフラとして成立していく」として、山梨県小菅村などでの実証実験を重ねて物流ドローンの量産化を目指す。
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